【Fankacoustics BBS】

初の2枚組オリジナルアルバム「Fankacoustics」専用の掲示板です。

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【134】Fankacousticの感想(Part1) フランスより 04/9/7(火) 1:48

【134】Fankacousticの感想(Part1)
 フランスより  - 04/9/7(火) 1:48 -

引用なし
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   アルバム収録の各楽曲についてのあくまで個人的感想です。
今回はSolidサイドです。

その前に全体的な感想を書いておきます。
SolidとElasticに分けられている意味であるが、一般的な意味としてはSolidは堅い、堅実的なものであるのに対し、elasticは弾力的、適応性が高いという意味を持つ。おそらくこのことはコンサート等のライブにおいて、Solidサイドの曲はビッグバンド編成で今回の編曲どおりに演奏されることにおいて最大のパーフォーマンスが得られる楽曲であるのに対し、elasticサイドについてはその場の雰囲気に合わせたセッションバンド編成で演奏されること前提として書かれたものであることは周知の事実であることに加え、solidサイドの曲はある意味「確実に売れる」定石をパロって、あたかもアンチテーゼのように作られた作品と感じられた。
なお、コンサートの本数がsolidサイドに比べelasticサイドの方が多く設定されているのはもちろんこのヒットづくりの定石を打ち破る形で作成されたこのサイドはより多くの人とライブで接することにより浸透し、また熟成されるべきものであると考えられるからでしょう。そのあたりはアガルタの売れ方がじわじわとしたものであったことからも当然といえば当然ではないでしょうか。また、このelasticサイドの日本のリスナーの受け入れ方如何により、今後のミュージッシャンがどのようなアプローチをすべきかを見ることができるのではないでしょうか。つまりよく氏が述べている「ついてこれる奴だけついてこい」というのも、音楽を真に、かつファミリーで、地域で楽しむというある意味今のサッカー界が目指している方向性について、音楽においてもその方向性が見出せるかどうかの孤独な挑戦に思えてならないのですが。ファミリーを大事にするという点では、彼が、サンリオピューロランドの出し物に楽曲を提供したり、オリンピックに提供したこと等の一環であると信じたい。


Solid Side
1. VIEWS
いきなりのホーンセッションではじまるこの曲はこれまでの氏の王道的アレンジであり、自らへのオマージュのようである。まずは、自分をパロってみるかというところか。まるで、お前らの角松サウンドってこういうイメージだろうと言っているかのようである。この曲の支持が他の曲に比して少数派となりつつあるのであれば、彼の進化が間違いなかったことへの証明となるが、現在でもこの曲の人気が高いようであれば、そう簡単には向こう側へは渡る訳にはいかなくなるのではないか。
2. Have some fax
なぜ氏はこの曲でキムタクっぽい歌い方をしたのだろうか。それと、「have some fxxk tonight」と 終盤連呼するところ。「もう、女性ファンだけを意識してはいませんよ、野郎どもどうよ」というメッセージだろうか。この曲のon airは当然無理?。
3. The night with you
この曲もセルフパロディぽいなあ。歌謡曲funk(=fank)炸裂といったところか。これは角松オリジナル路線でっせと氏の叫びが聞こえる。火曜サスペンス劇場再来ですかねえ。セールス的にも氏がもっとも売れていたころ...あのバブル時代はもう来ないということかなあ。ダサい歌謡曲に終止符を打ってしまった氏の功罪は大きい。この後真のピンでのアイドル歌手って誰かいたっけ?サザン、オフコースを聞いてるのは田舎者でダサくて、おしゃれな人間は角松を聞くという風潮があった時代が懐かしい。女の子を誘い出す理由に角松liveつかった人結構いるでしょ?(原田真二や佐野元春では今一食いつき悪かったもんな...。)これだけ回顧させる楽曲も珍しいなあ。
4. Hospital
スクラッチから始まりシンセの導入と80年代のAORをふんだんにちりばめ、ベイベを連発、イージーリスニングサウンド懐かくかつ心地よい。米国西海岸サウンドこんな感じのたくさんあったなあ。また、この曲杏里ファンがすごくよろこびそうだよね。この手の音にビブラフォンは定番でしょう。80年代当時だったらFMや洒落たお店で当時のブレバタのようにパワープレイされていたに違いないでしょう。でも今でもラウンジやオープンカフェでこんな曲が流れてきても気持ちいだろうと思わせるところが氏の計算か。でも、やっぱり今目指すところとは違うのかなあ。こんな感じの曲でアルバム作れば今でもそこそこ売れるという氏の自信が垣間見られる小粋な小品に仕上がっている。
5. My Sugar
あからさまに往年の「The Knack」の唯一の大ヒット曲「My Sharona」をタイトル及びさびまでパロった作品であり、曲中にもパロって遊びまくっている曲である。詞中の「チ○ロ」(=砂糖のまがい物)を含め、世のまがい物をコケにしまくっているところ、爽快でもある。しかし、この曲に仕掛けられた数々の仕掛けをどこまで楽しんでいるかを試されている気も大いにするが、単純に楽しんでしまおう。しかし、音楽オタの世界であることも間違いないですな。山下達郎氏がこのような曲を作った場合は30分くらいうんちくをラジオで語る様子が浮かんでくる気がするのは私だけ?
6. How is it?
この曲、タイトルからして挑戦的だなあ。どうって言われても技術レベル高すぎでっせ。参りましたというしかないですよね。ライブでどうやって再現するんだろう。このあたり、ビートルズの「St. Pepers lonely hearts club band」や「white album」と課題としては一緒だよね。すげえ曲作ってもライブでやれないんじゃつまらないよねといってる気がする。(ちなみにPaulはSt.Peper’sやwhite Albumの曲をライブで最近ようやく再現した。そこまでに40年近い年月がかかってしまったのだが...。)当然この曲はライブでできちゃったりするんだろうけど...。つまりライブで再現できるぎりぎりの曲ってことで。でも限界を突き詰めていくことには本当に意味があるんだろうかと自らにも問いかけているような気がする。...それに最後の「○○ちゃんが好き...ハートだ。」でしょ。このハートって言葉、おそらく手のポーズとともに、幼少期の子供が発信する最も強烈な言葉(メッセージ)。自分の好きな人はハートで、嫌いな人は×で、まあまあの人は○で、よくわからない場合は△。子供がいるか対話の機会がある人ならおそらく誰でも知っている恐ろしい言葉。ハートもらえないと結構つらいんだよね。角松氏、本当は自分のファミリーいるのかなあ、それともそんな家族を持ちたいという気持ちが潜在的にこの曲に現れたのかなあ。この曲、ハートあると思いますよ。でもライブでんもバイオリンは「弦一徹さん」でないと、この叙情あふれるソロは無理なような気がする。それこそハートなしになっちゃいそう?。 
7. Believing
出だし、何これサザン?ってびっくりしますよね。でも唄が始まるとやっぱり角松節。やっぱりacousticもいれとかないとって、弾き語りっぽいのをアレンジとしてはいかにも海辺っぽくつくっておいて、詞はそうじゃないというなんというアンバランスないやらしいことをするんだろう。でも夕焼けがしっかりと瞼に映ってくるあたり、心にくいですよね。転調部でもサザンぽくしているし、そして最後にwest coastサウンド王道のファルセット。勘弁してください。泣いていいのか笑っていいのかわからなくなりまする。
8. ハナサクココロ
ここまで、見事に達郎をやると、もうあきれるしかない。最後に入る多重録音でのコーラスなどは抱腹絶倒の極み。これまで決して角松氏がすることなかった「アーアーアー」の大合唱を録音している際、彼はどんな気持ちでいたのだろうか。結構これ気持ちいいかもしれないと思っていたりして。また、タイトルをカタカナにしたのはスガシカオ氏へのメッセージか?

(PART2に続く。)

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